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月別アーカイブ: 2025年3月

第6回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!

豊伸工業株式会社、更新担当の中西です。

 

耐久性

ということで、鉄骨の耐久性を高めるための加工技術、耐久性に影響を与える要因、長寿命化のための対策 について詳しく解説します♪

 

鉄骨は、建築・土木構造物の骨組みとして使用される重要な材料 であり、耐久性が求められます。適切な鉄骨加工やメンテナンスを施すことで、数十年、場合によっては100年以上使用できる建築物を実現することが可能 です。しかし、環境要因や経年劣化による錆や変形 などのリスクもあり、適切な対策が必要となります。


1. 鉄骨の耐久性とは?

鉄骨の耐久性とは、外部環境や荷重による影響を受けても、長期間にわたり強度を維持し、建物の安全性を確保する性能 を指します。

適切な防錆処理を施せば、50年以上の耐用年数を確保できる
高温・低温・湿度・化学物質などの影響を考慮した設計が重要
適切な施工と定期的なメンテナンスを行うことで、耐久性を向上できる

📌 耐久性の高い鉄骨構造は、建物の安全性と資産価値を向上させる!


2. 鉄骨の耐久性に影響を与える要因

(1) 錆(腐食)

鉄骨の最大の敵は錆(腐食) です。錆が進行すると鉄骨の強度が低下し、建物の耐久性に悪影響を及ぼします。

原因
酸素と水分の接触による酸化反応(赤錆)
塩害(海沿い地域)による腐食の進行
化学薬品・酸性雨などの影響

対策
亜鉛メッキや防錆塗装を施し、錆の発生を抑制
定期的な点検と塗り替えによる保護
湿気の多い環境では換気を確保し、結露を防ぐ

📌 鉄骨の錆対策は、建物の寿命を延ばす最も重要なポイント!


(2) 荷重と応力

鉄骨は、建物の重量・風圧・地震の揺れなどの荷重や応力を受け続ける ため、適切な設計と加工が必要です。

影響を受ける要因
長期間の荷重で疲労破壊が発生することがある
繰り返しの荷重(地震・風)による応力集中
接合部の溶接強度が不十分だと、破断のリスクが高まる

対策
鉄骨のサイズや形状を適切に設計し、過剰な負荷がかからないようにする
応力集中が発生しないよう、溶接部の形状や補強方法を工夫する
耐震補強を施し、地震時の荷重を分散させる

📌 荷重計算と適切な補強が、鉄骨の耐久性を大幅に向上させる!


(3) 高温環境(火災)

鉄骨は強度が高いものの、高温環境にさらされると強度が低下 する特徴があります。

火災時の影響
550℃以上で降伏強度(耐荷重性能)が半減
600~700℃になると、鉄骨が変形し、構造の崩壊につながる

耐火対策
耐火被覆(耐火塗料・モルタル・耐火ボード)を施す
スプリンクラーを設置し、初期消火を徹底

📌 鉄骨の耐火処理は、高温環境での耐久性向上に不可欠!


3. 鉄骨の耐久性を高める加工技術

(1) 防錆処理(メッキ・塗装)

亜鉛メッキ(溶融亜鉛めっき) → 錆びにくく、長期間の耐久性を確保
エポキシ塗装 → 耐候性が高く、屋外環境でも錆を防ぐ
フッ素塗装 → 高耐久で、メンテナンス頻度を減らせる

📌 鉄骨を長持ちさせるためには、防錆処理の選択が重要!


(2) 高精度な溶接加工

ロボット溶接 → 均一な仕上がりで、強度のバラつきを抑える
TIG溶接 → 高品質な仕上がりが求められる部分に適用
半自動溶接(MIG/MAG溶接) → 鉄骨構造の主要な溶接方法

📌 溶接の品質が鉄骨の耐久性を左右する!適切な技術選定が重要!


(3) 耐震補強

ブレース(筋交い)の設置 → 水平方向の揺れを軽減
制震ダンパーの導入 → エネルギー吸収機構で耐震性を向上
鉄骨の接合部補強 → 地震時の破損リスクを低減

📌 耐震対策を施すことで、鉄骨構造の耐久性と安全性が向上!


4. 鉄骨の長寿命化のための維持管理

長期間使用するためには、定期的な点検・メンテナンスが不可欠です。

1年ごとの点検 → 錆や塗装の剥がれ、変形がないか確認
5年ごとの補修 → 塗装の塗り直しや接合部の補強
大規模改修(20~30年) → 耐震補強や鉄骨の交換

📌 適切なメンテナンスを施せば、鉄骨の耐用年数を50年以上に延ばすことが可能!


5. まとめ:鉄骨の耐久性を高め、長寿命な建築物を実現!

鉄骨の耐久性には「錆」「荷重」「高温」の影響が大きい
防錆処理(メッキ・塗装)で、腐食を防ぎ長寿命化を図る
適切な溶接・耐震補強を施し、耐久性を向上させる
定期的な点検・メンテナンスを行い、安全な建築物を維持

🏗 適切な鉄骨加工と管理で、耐久性の高い建築・構造物を実現しよう!

 

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第5回鉄骨加工雑学講座

皆さんこんにちは!

豊伸工業株式会社、更新担当の中西です。

 

加工の種類と特徴

ということで、鉄骨加工の種類と特徴、各工程の役割、最新の加工技術や品質管理のポイント について詳しく解説します♪

 

鉄骨加工は、建築物や橋梁、工場設備などの鉄骨構造を支える重要な工程 です。建築や土木工事に使用される鉄骨は、設計に合わせて切断・穴あけ・溶接・組み立てなどの加工を施し、強度・耐久性・施工性を確保することが求められます


1. 鉄骨加工の主な工程とは?

鉄骨加工は、大きく分けて以下の工程で構成されます。

切断加工 → 鉄骨を必要な寸法に切り出す
穴あけ加工 → ボルト接合などのための穴を開ける
開先加工 → 溶接をしやすくするために端部を加工する
溶接加工 → 鉄骨を接合し、一体化させる
曲げ加工 → 橋梁やデザイン建築などに使用される曲線形状を作る
組み立て・仮組み → 部品を組み合わせ、精度を確認する

📌 それぞれの工程で高い精度が求められ、建築物の耐久性・安全性を確保するために不可欠!


2. 鉄骨加工の種類とその特徴

(1) 切断加工:鉄骨の基礎を作る最初の工程

鉄骨を設計図に基づき、正確な寸法に切断する工程です。主に以下の方法が使用されます。

ガス切断(酸素切断)
・ 厚板の切断に適している(25mm以上の厚みの鋼板)
・ 酸素と燃料ガスを使用し、高温で鉄を溶かして切断
・ 熱影響による変形や酸化が発生しやすい

プラズマ切断
・ 高速で高精度な切断が可能
・ ステンレスやアルミなどの非鉄金属にも対応
・ ガス切断に比べて熱影響が少なく、歪みが少ない

レーザー切断
・ 高精度な切断が可能で、薄板の加工に最適
・ 切断面が滑らかで、追加の仕上げ加工が不要な場合が多い
・ 厚板の切断には向かない

📌 鉄骨の厚みや用途に応じて、最適な切断方法を選ぶことが重要!


(2) 穴あけ加工:接合部を作るための重要な工程

鉄骨同士を接合するために、ボルトやリベットのための穴を開ける工程です。

ボール盤加工
・ 比較的簡単な穴あけに使用
・ 単純な小径の穴に適している

NC(数値制御)ドリルマシン加工
・ 高精度な位置決めが可能で、多数の穴あけを正確に行える
・ ボルト接合を多用する建築・橋梁で使用される

パンチング加工
・ 高速で穴あけができ、大量生産向け
・ せん断力を利用するため、熱影響が少ない

📌 ボルト接合を多用する鉄骨構造では、穴あけの精度が強度に直結する!


(3) 開先加工:溶接強度を高めるための前処理

溶接の際に、接合部分の端部を適切な形状に加工する工程。

V開先加工 → 一般的な開先加工で、溶接がしやすい形状にする
U開先加工 → 溶接金属の使用量を減らし、歪みを抑えるための加工
K開先加工 → 厚板の溶接で、溶接強度を向上させる

📌 開先加工を適切に行うことで、溶接部の強度を向上させることができる!


(4) 溶接加工:鉄骨を強固に接合する技術

鉄骨を接合し、一体化させるための工程。溶接方法によって、強度や仕上がりが異なります。

アーク溶接(手溶接)
・ 小規模な加工や現場作業で使用
・ 熟練技術が求められる

半自動溶接(MIG・MAG溶接)
・ 安定した品質で、作業効率が高い
・ 建築鉄骨の製造工場で多く使用される

TIG溶接(アルゴン溶接)
・ 高品質な仕上がりが可能(ステンレスやアルミに適用)
・ コストが高いため、高精度が求められる部品に使用

ロボット溶接
・ 自動化による高品質な溶接が可能
・ 大量生産向けで、均一な仕上がりを確保できる

📌 溶接の種類を適切に選び、品質とコストを最適化することが重要!


(5) 曲げ加工:デザイン性や機能性を向上

鉄骨を曲げることで、デザイン性のある建築や機能的な構造を実現。

ローラー曲げ
・ 大型の鉄骨を滑らかに曲げる加工
・ 橋梁やドーム型建築で使用

プレス曲げ
・ 強い圧力をかけて正確な曲げ角度を形成
・ 手すりや鉄骨フレームなどに利用

誘導加熱曲げ
・ 高温で加熱しながら曲げる方法で、厚板の加工に適している
・ 大型構造物の製造に使用される

📌 曲げ加工は、建築デザインや構造的な機能性を向上させる重要な技術!


3. まとめ:鉄骨加工の種類と最適な選択で高品質な建築を実現!

切断加工は、鉄骨の厚みや用途に応じて、ガス・プラズマ・レーザーを使い分ける
穴あけ加工は、ボルト接合の精度を高めるためにNCマシンが主流
開先加工を適切に行うことで、溶接の強度と品質を向上できる
溶接加工では、用途に応じて手溶接・半自動・ロボット溶接を使い分ける
曲げ加工は、橋梁やデザイン建築など特殊な構造で活躍する技術

🏗 鉄骨加工の適切な選択と高精度な技術で、安全・耐久性の高い建築を実現しよう!

 

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